日本と同時期!タイ初の鉄道の欠片を探しに行こう



1893年 4月11日バンコクとパークナーム(サムットプラカーン県)を結ぶ21.3kmの鉄道が開通する

これはイギリス人のロフトス、デンマーク人のリシュリューにより開設されたタイ王国初の鉄道であった

民間によるこの鉄道は50年後の1936年にタイ政府が買い取り国営化

その後1960年まで人々や物資を運び続けたのだが、その役目は時代と共に自動車に取って代わり鉄道は道路へと転用されることとなる

全線廃線となってしまったこの記念すべき鉄道は、今なおその欠片を各地に残している

という訳で今回はパークナーム線の軌跡を拾いに行ったお話

では早速行ってみましょう!

10-1
出展:https://www.flickr.com/photos/76521871@N05/8318416381

パークナーム駅


タイへの鉄道建設はイギリスが先にタイ政府に認可を申請、その後デンマークも加わり許可されることになる

ところが建設自体はイギリスでなくデンマークに完全委託される事に

これは当時の政府がデンマ―クをタイを侵略する気も能力もないと踏んだためだという

思いっきり下に見られちゃったんだね
( ;∀;)


さてそんな鉄道の起点となったサムットプラカーン県のパークナーム駅は、現在のBTSスクンビット線のパークナーム駅の付近

この地域はチャオプラヤ川の河口にあたり、国防における最重要地点であったことからここがタイ初鉄道の起点に選ばれた

現在はパークナーム駅は見る影もないが、記念モニュメントがその場所を教えてくれている

11-1 PAKNUM Station Monument1
11-1 PAKNUM Station Monument2
11-1 PAKNUM Station Monument3



鉄道車両


パークナーム線には当初4台のクラウス社製蒸気機関車が採用されていた

その後1912年より車両の電動化が一部区間で始まり、1926年全線電化が完成する

なんとタイ初の鉄道は『電車』だったんだね
(・∀・)つ

タイ国鉄は今でもディーゼル車を使っているのに


そこで廃車になった蒸気機関車はサムットプラカーン県庁舎前に保管されていた

が、庁舎前の開発により現在ではその姿は確認できず、車両がどこへ行っちゃったのかは定かではない
( ;∀;)

12-1 蒸気機関車跡-1
12-2 蒸気機関車跡-2
元車両が展示されていた庁舎前


路線ルート


パークナーム線は総距離21.3kmで12の駅が設置された

起点から終点までは約1時間であったという

km
0.0 フワランポーン駅
2.3 サラデーン駅
5.2 クローントゥーイ駅
7.1 バーンクルーイ駅
8.9 プラカノーン駅
10.5 バーンチャーク駅
12.0 バーンナー駅
14.8 サムローン駅
17.3 チョラケー駅
18.8 バーンナンクレング駅
20.0 マハウオング駅
21.3 パークナーム駅


現在でいえばフワランポーン駅からラマ4通り走り、クロントーイ区役所付近で南下
ロット・サイ・カオ通りをエラワン美術館まで抜けスクンビット通りに合流
BTSパクナム駅あたりで終着といった感じ

文字にすると分かりづらいっすね
画像をお借りしたのでご確認を♡

13-0 Paknamrailway

出展 : https://paknam.com/maps/paknam-railway-map-1937/


現在では路線に関する形跡は何も残ってはいない

ただロットファイ・サイ・カオ通りと言う道の名前で、以前そこに鉄道が通っていたことが示唆されている

13-1 Thanon Rotfai Sai Kao Pak Nam1
13-2 Thanon Rotfai Sai Kao Pak Nam2


プラカノーン駅


ほとんどその欠片を残していないパークナーム鉄道

が、そこに駅があったという事をわずかに教えてくれているお寺さんが存在する

プラカノンにある『ワット・サパーン・プラカノン』

ラマ4からオンヌットへ抜ける裏道にあたる場所なので、前を通過したことがある方もいらっしゃるだろう

お寺さんの入口にある寺院門天井にはなぜか蒸気機関車

そう、ここは50年前にパークナーム線のプラカノン駅があった場所

その事実を知らなければこの謎の蒸気機関車が気になり、夜も眠れないところであったでしょう
(・∀・)つ

14-1 WAT SAPHAN KHLONG TOEI 1
14-2 WAT SAPHAN KHLONG TOEI 2


さらに入り口壁面の壁画にも蒸気機関車

まあ、ここまで気づかれる方は稀でしょうが、知ってしまった以上見学に行くのも乙なモノですよ
( ̄ー ̄)ニヤリ

14-3 WAT SAPHAN KHLONG TOEI 3
14-4 WAT SAPHAN KHLONG TOEI 5
14-5 WAT SAPHAN KHLONG TOEI 6






まとめ


パークナーム線の運賃は0.5THB(50サタン)
一日約400-500人の利用があり、売り上げは200-300THB/日程であったとみられている

開通数年後には投資を回収しその後も高い収益率を誇っていたこの路線も、路線バスという最大のライバルの登場で経営危機が訪れる

1936年頃には鉄道会社は赤字に陥るも、第2次大戦中におけるバス会社への燃料供給不足により一時的に復活

が、戦後再度 過当競争に追い込まれ、さらにタイ国の国力が増したことで外資排除の波も追い打ちをかけ、ついに1960年1月1日タイ国初の民間外資鉄道は廃線となってしまったのである



遺跡やレトロが大好きな僕は当然『廃線』というキーワードにも食指が動きまくる
(・∀・)つ

残念ながら線路や駅舎跡は存在しない鉄道だが、現在復活した名残を探し独歩するのもまた一興


という事で最後に紹介するのはこのラマ4にある『スアン・プルーンモール』

レンガ造り風で横浜みたい♡
と思われた方も多いでしょうが、実はパークナーム線の駅舎がモチーフとなっている

ちょうどこのモール付近が
バーンクルーイ駅』があった場所なのだ

15-1 SUANPLERN MARKET 1
15-2 SUANPLERN MARKET 2


ということで最後にこのモールでショッピングを楽しみつつ、パークナーム線の旅を終えることにしましょうかね
( ・`ー・´) + 

15-3 SUANPLERN MARKET 3
15-4 SUANPLERN MARKET 4



ここまで読んでくれた貴女はきっと鉄道に興味があるはず!
( ・`ー・´) + キリッ





今回の旅のすべてはこちらより
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